15人目の県大生 Junji
「僕はこう思っている。」
ある時まで、この一言が言い出せずにいたというじゅんじさん。
しかし、思っていることは言葉にしないと伝わらないことに気づく。
彼にそのことを気づかせてくれるようになったきっかけは、一体何であったのだろうか―。
今回、インタビューを受けてくれたのは、4回生の秋庭淳二(あきばじゅんじ)さん。(22)
大学では、軟式野球部とAWESOME に所属していた。
帽子が好きだと語る彼は、そう公言している通り、いつ何時見かけても、帽子を被っていることが多い。
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久保田ゼミ
じゅんじさんの所属する、4回生久保田ゼミは、とても仲が良いことを知っている人も少なくはないだろう。
ゼミ課題があってもなくても、集まることはしばしばで、よくカフェテリアの一角にたむろしていたとのこと。
人間性がいいくらいにあっているゼミメンバーは最高で、とても居心地のいい空間をつくれていると語る彼は、穏やかな表情をしていた。
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自分を出していく
もともとは、周りの顔色を窺って周りに合わせるように生きていたというじゅんじさん。
そんなじゅんじさんが変わるきっかけとなったのは、地元の友人のある一言だったという。
「思っていることがあるのに言わないのはどうしてだ?
俺らのこと信用しているなら、自分の考えを言ってみろ。
言わないことは俺らを信用していないってこととして捉えられるんだからな。」
と。
じゅんじさんはその友人を信用していなかったわけではない。
親しい友人にでも、自分が考えていることを話すことができなかったのは、周りのことを考えすぎるが故だった。
自分の考えを伝えることで、相手に拒否されると勝手に思い込んでいる自分からの脱却。
じゅんじさんの人生のテーマは、
「自分を出していく」
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アクション
大学生活で主体的に動いたことがなかったというじゅんじさんは、大学卒業を前にあるアクションを起こし始める。
それは、学生ひとりひとりのやりたいことを見つけられるきっかけになるようなイベントの開催だ。
しかもこのイベント、県大生のみがターゲットではなく、普段関わりのない都市部の学生も浜田に招いてのイベントである。
じゅんじさんは、その運営側として仲間とともに、イベント開催までの約3ヶ月半、運営のお金の管理やコンテンツを練りに練りまくり、まさに主体的に動いていた。
イベントは、反省する点ももちろんあったが、無事に成功。
大学生活の集大成といっても過言ではない。
このイベントを通して、自分をより知ることが出来た上に、参加してくれたみんなの嬉しい声を聞けたことがなによりも喜ばしい、と。
大学を卒業し、これから社会に出るじゅんじさん。
「自分を出していくこと」を大切に、毎日を過ごしていくことだろう。
writer:Anko